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敗血症

別名 sepsis

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臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 感染症による全身性炎症反応性症候群(systemic inflammatory response syndrome:SIRS)を敗血症という.
  2. そのなかでも,急性臓器不全を伴うものを重症敗血症,輸液に反応しない低血圧を伴うものを敗血症性ショックと定義している.
  3. もっとも多い原因は肺炎で,腹腔内感染症,尿路感染症がそれに続く.
  4. 敗血症性ショック,重症敗血症の致死率は(治療を行っても)20~30%.
  5. もっとも大事なことは早期発見および積極的な治療開始.
  6. 積極的な治療とは,感染源のコントロール,抗菌薬治療,十分な輸液.
  7. 治療の根幹は,2 つの Bundles,すなわち超急性期と,その後の ICU でのケアに分けられる.
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検査

  1. ①血液・血液培養
    1. ①血算,血液生化学,乳酸*1
    2. ②血液ガス分析
    3. ③血液培養2セット
    4. ④ 感染源の細菌検査,培養*2(例:a:尿路感染→尿検査,培養,b:髄膜炎を疑う→脳脊髄液)
    5. ⑤DIC を疑うとき→凝固検査
    6. *1 乳酸値の上昇は,敗血症の早期発見に役立つが,正常値であっても敗血症の除外はできない.
    7. *2 高齢者の場合は,意識障害尿路感染症や胆管炎の唯一の所見であることもある.感染源がはっきりしないときは,尿検査は必須である.肝機能検査も有用.

  2. ②画像検査
    感染源の特定や,外科的処置が必要であるかの判断のために行う*3
    1. ① 胸部Xp(例:肺炎を疑った場合や他に感染巣がはっきりしない場合)
    2. ② 腹部超音波検査(例:閉塞性胆管炎,胆嚢炎を疑った場合は必須.尿路結石などによる閉塞を伴った腎盂腎炎を疑った際にも水腎症の有無をみるために必要)
    3. ③ 腹部CT(例:腹部手術後の発熱などで膿瘍を疑った際など)
    4. *3 高齢者では症状や所見が乏しいこともある.丁寧な問診,身体所見が基本である.しかし,閉塞起点を疑う際には,必要な画像検査を迅速に行う必要がある.

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