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B型慢性肝炎

別名 chronic hepatitis B

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臨床医マニュアル

「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。

「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.


詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。 (リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690

Clinical Chart

  1. 6カ月以上HBs抗原が陽性であるものをHBVキャリアとよび,このうち肝炎を伴うものがB型慢性肝炎である.
  2. 治療目標は肝臓関連死の減少であり,B型肝炎の場合,肝不全死と肝癌死の両方を予防し,治療することが目標となる.
  3. HBVマーカーと生化学的検査,腹部エコーとCT/MRIを初診後速やかに施行し,慢性肝炎の進展度・肝炎活動性をおおまかに評価し,以後定期的にフォローアップしていく.
  4. 次々と抗HBV作用のある新薬が続くなか,抗HBV治療のスタンダードはいまだコンセンサスの形成に程遠い.判断に迷う症例は積極的に肝臓専門医に紹介すべきである.
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概念・定義

  1. ①HBV キャリア
     血中HBs 抗原が持続的(6 カ月以上)に陽性であるものをHBV キャリアと総称する.
  2. ②B 型慢性肝炎
     HBV キャリアのうち,肝障害(厳密には病理組織学的な概念だが,一般臨床では血液生化学的にALT 異常を示す状態)が持続または断続するものがB 型慢性肝炎である.
  3. ③HBV キャリアは肝障害の有無,種々のHBV マーカーの状態によって全体の85%は「日本消化器病学会肝機能研究班:肝疾患における肝炎ウイルスマーカーの意義. 日消誌 103:1410, 2006」のような病期の経過をたどり,一部が「日本肝臓学会編:慢性肝炎の治療ガイド. 2006」のように肝硬変や肝細胞癌に進展する.
    1. ① 第1 期:思春期から30 歳代まで.HBV に対しては免疫寛容期にあたり,組織学的にも肝炎が見られない時期.血中HBV-DNA は高い値を示す.
    2. ② 第2 期:思春期から30 歳代で肝炎急性増悪が起きる.HBV に対する免疫寛容が解け,組織学的には慢性肝炎である.
    3. ③ 第3 期:HBV の増殖が抑制され,組織学的にも肝炎の活動性が失われる.血中HBV-DNA は<5.5LC/mL と低値を示す.
  4. ④各種HBV マーカーの意義は「日本消化器病学会肝機能研究班:日消病会誌 98:206-213, 2001」を参照.

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