BCR-3´遺伝子再構成
BCR-3´遺伝子再構成
略称 | BCR-3´ |
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別名 | 3´端BCR |
臨床的意義
- Phは,CMLの95%以上,ALLの15~25%,まれにAMLでみられる.CMLの約5%はPhが陰性である.その20~40%はBCR再構成が認められ,臨床的にPh陽性CMLと同様である(masked Phや複雑型Ph).
- CMLとの鑑別を要する白血球増多症や血小板増多症において,染色体検査でPh陰性の場合,masked Phや複雑型Phを疑うときに利用する.Ph陰性CMLに含まれる病態として,骨髄増殖性の要素をもつ骨髄異形成症候群,慢性骨髄単球性白血病,Ph陰性BCR陰性のCMLがある.
- CMLやALLの治療経過のモニタリングとして,特に染色体検査でPh陰性のとき有用である.
- CMLでのBCR再構成は,白血病細胞に特異的なマーカーとなる.アルキル化剤治療後の血液学的寛解においても検出される.インターフェロンやチロシンキナーゼ活性阻害剤による治療では,白血病クローンが減少した場合,検出感度以下となることがある.骨髄移植治療生着後は検出しない.
- Ph陽性ALLは細胞表面抗原検査でB細胞系と骨髄系のmixed lineage白血病を示すことが多い.Ph陽性ALLは成人,小児ともに予後不良である.ALLの完全寛解中(芽球5%以下)は,BCR再構成は検出感度以下で検出されない.
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基準値・異常値
- 基準範囲
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遺伝子再構成を認めず
変動要因 - 異常値を呈する場合
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Philadelphia染色体(Ph)陽性急性リンパ性白血病(ALL)、 Ph陽性急性骨髄性白血病(AML)、 慢性骨髄性白血病(CML)
慢性骨髄性白血病(CML),Philadelphia染色体(Ph)陽性急性リンパ性白血病(ALL),Ph陽性急性骨髄性白血病(AML)
- 次に必要な検査
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形態学的検査,細胞表面抗原検査や染色体検査などを併せて総合的に診断する.必要に応じBCR-ABL遺伝子産物(mRNA)を測定する.
- 変動要因
- BCR-3´領域の部分欠失ではBCR再構成を検出できないため,BCR-5´プローブにて確認する.治療後で細胞が少ないときは,より高感度のBCR-ABL遺伝子産物(mRNA)を測定する.切断部位の分布が広いため個別の切断点を正確に決定できない.制限酵素切断部位多型性による再構成バンドの出現に留意する.
( 宮地勇人 )
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