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アミカシン

アミカシン

略称 AMK
別名 硫酸アミカシン

臨床的意義

  • 血中薬物濃度測定の目的としては,投与計画の調節,安全性・有効性の確保などがあげられる.
  • 本検査は,①アミカシン治療開始後,②効果が不十分な場合,③副作用がみられた場合,などに行われる.
  • 投与量の過少,または投与間隔の長短が判断でき,適正な投与量,投与間隔の設定が可能となる.
  • 従来,中毒の有無を調べるときにはピーク(peak)値が,底(trough)値は治療濃度が保たれているかを示すとされてきたが,最近治療効果はピーク/最小発育阻止濃度(MIC)比または血中薬物濃度時間曲線下面積(AUC)/MIC比と関係し,底値の上昇は毒性発現と関係すると考えられてきた.経過における底値の上昇は腎クリアランスの減少であり,投与設計の変更が必要である.
副作用
  • 腎機能障害
  • 前庭障害
  • 聴力障害
  • 神経筋ブロック
  • 過敏症状
適応症
ゲンタマイシン耐性の緑膿菌,変形菌,セラチア,大腸菌,クレブシエラ,エンテロバクター,シトロバクターのうちアミカシン感受性菌による敗血症気管支拡張症の感染時,肺炎などの治療
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基準値・異常値

基準範囲
有効治療濃度
  • peak時:20~25μg/ml
  • trough時:10μg/ml以下
変動要因
適応症

エンテロバクター、  クレブシエラ、  ゲンタマイシン耐性の緑膿菌、  シトロバクターのうちアミカシン感受性菌による敗血症、  セラチア、  気管支拡張症の感染時、  大腸菌、  肺炎などの治療、  変形菌

次に必要な検査
腎機能を観察する.
変動要因
腎機能の再評価を行い,必要により再検査を実施する.
( 戸塚恭一 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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