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5-ヒドロキシインドール酢酸(髄液)

5-ヒドロキシインドール酢酸(髄液)

略称 5-HIAA(CSF)
別名 5-ハイドロキシインドール酢酸(髄液)

臨床的意義

  • 髄液中5-HIAA濃度は,中枢神経系(脳および脊髄)におけるセロトニン作動性ニューロンの活動の指標となるため,セロトニン作動性ニューロンの関与の想定される神経学的症状,精神症状の出現した場合などに測定される.
  • 髄腔内での5-HIAA濃度の頭尾濃度勾配の存在(脳室内で高値)が知られているため,腰椎穿刺による検体採取時には,採取分画を考慮に入れて測定値を評価する必要がある.
  • 食事による摂取トリプトファン量,検査前における体動の有無の影響,年齢による変動,日内変動などの報告もあるので,比較対照の設定を含めて注意を要する.
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基準値・異常値

基準範囲
施設により異なり,確立された値はない
(参考:一般に20~30ng/ml
高値

クモ膜下出血、  高トリプトファン食、  睡眠時無呼吸、  薬剤投与

睡眠時無呼吸,薬剤投与(プロベネシドなど),高トリプトファン食,クモ膜下出血

低値

Alzheimer型認知症、  Parkinson病、  うつ病、  脊髄損傷、  点頭てんかん、  統合失調症

Alzheimer型認知症,うつ病〔特に自殺(企図)例など〕,点頭てんかん(高値をとるとの報告もあり),Parkinson病,統合失調症(脳室拡大例),薬剤投与(クロルイミプラミン,アミトリプチリンなど),脊髄損傷

次に必要な検査
必要に応じて髄液中セロトニン濃度の測定,他の神経伝達物質の髄液中濃度の定量などを行う.
( 渡邊 卓 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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