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抗下垂体細胞質抗体

抗下垂体細胞質抗体

別名 下垂体細胞質抗体,抗下垂体抗体-1

臨床的意義

本抗体は,自己免疫性下垂体炎(リンパ球性下垂体炎)で検出され,その発症機序に関与していると考えられている.また,その他の疾患では,1型糖尿病ACTH欠損症で20~50%に認められるとされている.そのほか,測定法によっては自己免疫性甲状腺疾患やempty sella症候群などで陽性になると報告されている.
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基準値・異常値

基準範囲
陰性
変動要因
陽性

1型糖尿病、  ACTH欠損症、  バセドウ病、  橋本病、  自己免疫性(リンパ球性)下垂体炎

自己免疫性(リンパ球性)下垂体炎,ACTH欠損症,1型糖尿病,橋本病,バセドウ病など

次に必要な検査
  • 下垂体前葉機能検査すなわち前葉ホルモン(ACTHGH,TSHなど)の基礎値の確認.必要であれば,CRHやTRHなどの負荷試験を行う.
  • 甲状腺機能(TSH,FT3,FT4など),副腎皮質機能(コルチゾールなど),糖代謝に関する検査を行う.
  • 甲状腺や他の内分泌臓器の自己抗体を検索する.
  • CTやMRIなどによって下垂体およびその周辺の画像診断を行う.
変動要因
ラット細胞を用いているので,異好抗体による偽陽性の可能性を含め,他の抗体測定方法も実施してみる.
( 菊池春人 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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