大腿骨頸部/転子部骨折
femoral neck fractures, intertrochanteric fractures
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「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。
「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.
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Clinical Chart
診断
①単純Xp
ほとんどの例は単純Xp で診断が可能であるが,骨片転位の軽微な例だと診断が難しい.Xp による正診率は大腿骨頸部骨折で98.1%,大腿骨転子部骨折で96.7%とされる.両股関節前後方向撮影とLauenstein像などの股関節側方向撮影を行う(痛みが強い場合には,患側股関節を屈曲せずにすむ大腿骨頸部側方向撮影Cross-table lateral view が望ましい).
②単純CT
骨折の形状や骨片転位の状態を把握するのに有効な場合がある.
③単純MRI
単純Xp 像で骨折の診断がつかない場合や不顕性骨折を疑う場合に適応となる.股関節前額断像で評価する.骨折線はT1・T2 強調画像ともに線状の低信号に描出され,骨折部周囲の血腫や浮腫がT1 強調画像で低信号,T2 強調画像で高信号に描出される.発症後数時間で骨折部が描出されるため,骨シンチグラムに比較して早期診断に有用である.
④RI(骨シンチグラム)
MRI と同様の適応があり,不顕性骨折の診断に有効である.受傷後72 時間以上経過した後でなければ正確な診断が困難であることと,偽陽性や偽陰性が存在することに注意を要する.
ほとんどの例は単純Xp で診断が可能であるが,骨片転位の軽微な例だと診断が難しい.Xp による正診率は大腿骨頸部骨折で98.1%,大腿骨転子部骨折で96.7%とされる.両股関節前後方向撮影とLauenstein像などの股関節側方向撮影を行う(痛みが強い場合には,患側股関節を屈曲せずにすむ大腿骨頸部側方向撮影Cross-table lateral view が望ましい).
②単純CT
骨折の形状や骨片転位の状態を把握するのに有効な場合がある.
③単純MRI
単純Xp 像で骨折の診断がつかない場合や不顕性骨折を疑う場合に適応となる.股関節前額断像で評価する.骨折線はT1・T2 強調画像ともに線状の低信号に描出され,骨折部周囲の血腫や浮腫がT1 強調画像で低信号,T2 強調画像で高信号に描出される.発症後数時間で骨折部が描出されるため,骨シンチグラムに比較して早期診断に有用である.
④RI(骨シンチグラム)
MRI と同様の適応があり,不顕性骨折の診断に有効である.受傷後72 時間以上経過した後でなければ正確な診断が困難であることと,偽陽性や偽陰性が存在することに注意を要する.