ビタミンB1欠乏症、ビタミンB12欠乏症
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「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
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Clinical Chart
- ウェルニッケ脳症はビタミン B1 欠乏により急性・亜急性に生じる意識障害,眼球運動障害,運動失調を 3 徴とする代謝性疾患である.意識障害を診察する場合には常に鑑別診断に入れ,可能性があれば直ちにビタミン B1を投与する.
- 脚気ニューロパチーはビタミン B1欠乏による感覚運動性の末梢神経障害である.胃切除後,アルコール多飲者,偏食のある高齢者,長期の中心静脈栄養の患者で見逃さないことが重要である.
- ビタミン B12欠乏により脊髄症(亜急性脊髄連合変性症),末梢神経障害,視神経萎縮,精神症状,認知症を生じる.
- 亜急性脊髄連合変性症は脊髄症,末梢神経障害を生じる緩徐進行性の代謝性疾患である.悪性貧血を伴わない場合も多く,注意を要する.