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バルプロ酸

バルプロ酸

略称 VPA
別名 バルプロ酸ナトリウム

臨床的意義

  • 薬理効果は脳内濃度に依存し,その濃度は血中濃度と平衡関係にあるため,血中濃度測定は重要である.
  • 一般的に,血中薬物濃度を測定することの臨床的意義は【→】「カルバマゼピン」(p.325).
副作用
〈濃度依存性〉
  • >100μg/ml:精神神経系(傾眠,協調運動障害,めまい,ときに頭痛,感覚変化),消化器系(嘔吐,胃痛,食欲不振,胃腸障害),その他(ときに鼻血,夜尿,口渇,不眠,他の抗てんかん薬と併用で言語障害).
  • >150μg/ml:高アンモニア血症,過血糖.
〈濃度非依存性〉
  • 発疹などの過敏症状.まれに白血球減少症.
適応症
小発作,焦点発作,混合発作,精神運動発作などのてんかん発作
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基準値・異常値

基準範囲
有効治療濃度:50~100μg/ml
変動要因
適応症

混合発作、  小発作、  焦点発作、  精神運動発作などのてんかん発作

変動要因
  • 高値を示す場合の原因:吸収・分布相における測定,過量投与,薬物相互作用(代謝阻害),生理的変化・病態変化に伴う薬物クリアランスの低下.
  • 低値を示す場合の原因:定常状態にまだ到達していない時点での測定,ノンコンプライアンス,薬物相互作用(代謝促進),生理的変化・病態変化に伴う薬物クリアランスの上昇.
( 樋口 駿,廣田 豪 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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