高尿酸血症・痛風
hyperurecemia, gout
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「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.
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Clinical Chart
- 痛風関節炎や腎障害などを回避することが狭義の治療目標である.
- 内臓脂肪の蓄積に伴って血清尿酸値は上昇し,逆に血清尿酸値の上昇に伴ってメタボリックシンドロームの頻度は増加する.
- 無症候性高尿酸血症を含め,尿酸値の正常化の維持が痛風発作や腎障害の予防に重要である.
- メタボリックシンドロームの一部として理解し,併発しやすい肥満,糖尿病・耐糖能異常,高脂血症,高血圧の是正を目指すことが重要である.
診断
①年齢・性を問わず,血清尿酸値7.0 mg/dL 以上が高尿酸血症と定義されている.
②高尿酸血症は,尿酸排泄量(EUA),尿酸クリアランス(CUA)の値によって,尿酸産生過剰型,尿酸排泄低下型,混合型に分けられる(表1,2).
③痛風関節炎の診断上の注意は表3 のとおりである.
②高尿酸血症は,尿酸排泄量(EUA),尿酸クリアランス(CUA)の値によって,尿酸産生過剰型,尿酸排泄低下型,混合型に分けられる(表1,2).
③痛風関節炎の診断上の注意は表3 のとおりである.
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表1 尿中尿酸排泄量(EUA)と尿酸クリアランス(CUA)による病型分類
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表2 簡便法による病型分類
尿中尿酸濃度(mg/dL)/尿中クレアチニン濃度(mg/dL) ・尿酸産生過剰型 ≧ 0.8 ・尿酸排泄低下型 ≦ 0.4 -
表3 痛風関節炎の診断上の注意点
1.痛風発作中の血清尿酸値は低値を示すことがあり,診断的価値は高くない 2.関節液が得られたら迅速に検鏡し,尿酸塩結晶の有無を同定する 3.痛風結節は診断上価値があるが頻度は低い