『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 本検査は,ナイアシン欠乏症を疑うときに行われる.また,ニコチン酸製剤のモニタリングとしても用いられる.
- 血中ナイアシン濃度が異常低値を示したらペラグラ(荒れた皮膚の意味のイタリア語)を疑う.皮膚炎,下痢,認知症の症状があれば確診してもよい.
- ナイアシン欠乏症はペラグラの主因である.原発性欠乏症は食事性トリプトファン摂取不足であるが,トリプトファンの不足もペラグラを誘起させる.二次性欠乏症として,下痢症,肝硬変,アルコール症,術後ビタミンを欠いた栄養輸液により起こることがある.イソニアシド(INH)治療,悪性カルチノイド腫瘍でも誘起される.
- トリプトファンのニコチン酸への転換にはビタミンB6が必要なため,B6欠乏やB6代謝異常,B6拮抗剤投与により,ナイアシンの欠乏を起こす.また,トリプトファン-ニコチン酸経路の酵素活性欠損に基づく先天性トリプトファン尿症,キサンツレン酸尿症,ヒドロキシキヌレン尿症でも血中ニコチン酸濃度は低下する.