『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 骨髄増殖性疾患においては,骨髄線維症,本態性血小板血症では血漿PDGFが増加しており,真性多血症では血漿では増加しないが,尿中で増加している.その背景として骨髄巨核球あるいは血小板からの放出が推定されている.なお,慢性骨髄性白血病では増加しない.
- 動脈硬化においては,プロフィールで述べたように,PDGFが進展に関与していると考えられているが,未治療の軽症高血圧で血漿PDGFが増加していると報告されている.また,フィブラート系薬物であるシプロフィブラート服用によって,血漿PDGFが増加する.
- 虚血性疾患においては,急性心筋梗塞の急性期で血漿PDGFが減少しており,慢性期では急性期に比べて増加していると報告されている.また,血小板凝集抑制薬のジピリダモールによって血清PDGFが減少し,これは血液凝固の際,血小板からのPDGF放出を抑制することによるとされている.
- 「異常値を呈する場合」の項で示した種々の悪性腫瘍で血漿PDGF値が高値となることが報告されており,特に乳癌では進行度・進展速度との関連があるとされている.
- 強皮症では血漿PDGF濃度が増加しており,強皮症における全身での線維増生への関与が考えられている.
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。 |
|
---|---|
高値 |
|
低値 |
ジピリダモール服用、 心筋梗塞急性期
ジピリダモール服用(血清),心筋梗塞急性期 |
次に必要な検査 |
動脈硬化,悪性腫瘍や膠原病など背景にある疾患に関連する検査を実施する.
|
変動要因 |
|
( 菊池春人 )