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過酸化脂質

過酸化脂質

略称 LPO
別名 peroxylipid,MDA,脂質過酸化物

臨床的意義

  • 本検査は,糖尿病動脈硬化症,脳血管障害,心筋梗塞,肝疾患,未熟児網膜症,DICなどの疾患が疑われる場合の病態把握として用いられる.
  • 過酸化脂質値から疾患を特定することは困難であるが,糖尿病動脈硬化,肝疾患などの,生体が酸化ストレス状態にある疾患では,障害の程度や活動性,予後の評価の指標になる.
  • 加齢,喫煙,飲酒などの因子が,過酸化脂質の増加と関与することも指摘されている.
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基準値・異常値

基準範囲
  • TBA:2~6nmol/ml
  • Hb-MB:1.3nmol/ml以下
変動要因
高値

DIC、  急性感染症、  急性肝炎、  劇症肝炎、  脂肪肝、  心筋梗塞、  糖尿病、  動脈硬化症、  脳血管障害、  慢性肝炎、  未熟児網膜症

糖尿病動脈硬化症,脳血管障害,心筋梗塞,脂肪肝,急性肝炎,慢性肝炎,劇症肝炎,未熟児網膜症,急性感染症,DICなど

低値

低栄養状態、  低脂血症、  薬物内服

低脂血症,低栄養状態,薬物内服(ビタミンEビタミンB2,高脂血症治療薬など)

次に必要な検査
  • 血清脂質項目の測定.
  • その他の酸化ストレスマーカー(イソプラスタン,8-OHdGなど)の測定.
  • 抗酸化物質として働くビタミンEの測定.
変動要因
年齢の確認や喫煙,飲酒,食事などの有無を確認する.
( 扇谷晶子,宇治義則 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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