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サイクリックGMP

サイクリックGMP

略称 cGMP

臨床的意義

  • 心房・心室負荷が生じるような血行動態の変化をきたす疾患において,心不全の重症度,および心不全の治療薬であるANPあるいは亜硝酸薬の効果の指標として用いることができる.しかし,NOやナトリウム利尿ペプチドファミリーのうち,ANP,BNP,CNPは測定可能であることから,これらの因子に対する細胞反応性の低下が示唆される場合など,cGMP測定は適応を考えて行う必要がある.
  • グアニル酸シクラーゼは,ナトリウム利尿ペプチドやNOにより活性化されるため,血漿cGMP濃度は,心筋梗塞,体液貯留型の高血圧で増加し,重症例ほど高値を示す.
  • 異型狭心症で低下する機序として,NO,C型ナトリウム利尿ペプチドの産生低下あるいは血管平滑筋の反応性低下によるとされている.
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基準値・異常値

基準範囲
1.8~4.8pmol/ml
変動要因
高値

アルドステロン過剰による高血圧、  悪性腫瘍、  肝硬変、  気管支喘息、  急性心筋梗塞、  重症の心不全、  腎不全、  腎不全、  慢性肝炎

重症の心不全,急性心筋梗塞,アルドステロン過剰による高血圧,腎不全,肝疾患(慢性肝炎,肝硬変),気管支喘息,腎不全,悪性腫瘍

低値

異型狭心症

異型狭心症

次に必要な検査
ANP,BNP,CNPといったナトリウム利尿ペプチドファミリーの血漿濃度,血漿NO濃度と併せて心不全の指標を判定する.
変動要因
  • ANP製剤,亜硝酸製剤,ホスホジエステラーゼ製剤使用時には血漿cGMP濃度は上昇する.
  • 運動により増加する.また妊娠中は増加する.
( 川上 康 )
臨床検査項目辞典

「最新 臨床検査項目辞典」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部の項目を抜粋のうえ当社が転載しているものです。全項目が掲載されている書籍版については、医歯薬出版株式会社にお問合わせください。転載情報の著作権は医歯薬出版株式会社に帰属します。

「最新 臨床検査項目辞典」
監修:櫻林郁之介・熊坂一成
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, inc., 2008.

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