脱水
dehydration
疾患スピード検索で表示している情報は、以下の書籍に基づきます。
「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。
「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.
詳細な情報は「臨床医マニュアル第5版」でご確認ください。
(リンク先:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=731690)
Clinical Chart
チェックリスト
①問診
① 経口水分摂取量:普段の摂取量を参考にしてどの程度減っているか.
② 尿量:最後に排尿したのはいつか.半日以上排尿がなければ補液が必要
③嘔吐の量・回数,下痢の量・回数
④発汗の有無,啼泣時の涙の有無
⑤体重減少の有無
②臨床症状(脱水の重症度判定,表1)
表1 の項目以外に,顔つき・顔色,体温,呼吸(深く早くなれば重症度上がる)などが指標となる.
③脱水症は3 つの型に分類されるので治療と同時に電解質をチェックする.
①低張性脱水:血清 Na 130 mEq/L 以下
②等張性脱水:血清 Na 130~150 mEq/L
③高張性脱水:血清 Na 150 mEq/L 以上
初期輸液時にはデータが間に合わないことが多く,70%以上は等張性脱水なのでとりあえず等張性と考える.維持輸液時にNa の補正を行う.
① 経口水分摂取量:普段の摂取量を参考にしてどの程度減っているか.
② 尿量:最後に排尿したのはいつか.半日以上排尿がなければ補液が必要
③嘔吐の量・回数,下痢の量・回数
④発汗の有無,啼泣時の涙の有無
⑤体重減少の有無
②臨床症状(脱水の重症度判定,表1)
表1 の項目以外に,顔つき・顔色,体温,呼吸(深く早くなれば重症度上がる)などが指標となる.
③脱水症は3 つの型に分類されるので治療と同時に電解質をチェックする.
①低張性脱水:血清 Na 130 mEq/L 以下
②等張性脱水:血清 Na 130~150 mEq/L
③高張性脱水:血清 Na 150 mEq/L 以上
初期輸液時にはデータが間に合わないことが多く,70%以上は等張性脱水なのでとりあえず等張性と考える.維持輸液時にNa の補正を行う.
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表1 脱水症の程度と臨床症状
臨床症状・所見 軽度 中等度 高度 体重減少 乳児 <5% 5%~10% >10% 幼児~ <3% 3%~9% >9% 意識状態 正常 正常 嗜眠 皮膚緊張度(ツルゴール) 良好 低下 かなり低下 口腔粘膜 乾燥 かなり乾燥 カラカラに乾燥 啼泣時の涙 出る 出るが少ない 出ない 循環状態 血圧 正常 正常~低下 低下 脈拍 正常or 軽度頻脈 頻脈 頻脈(触知困難) 尿量 軽度低下 低下 無尿 毛細血管再充満時間
Capillary Refilling Time
(CRT)~2 秒:正常 2~3 秒:軽度~中等度脱水 3 秒以上:中等度以上の脱水