ネフローゼ症候群
nephrotic syndrome
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「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
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Clinical Chart
- 小児のネフローゼ症候群は一次性が 90%を占め,そのうち“微小変化群”が 80~90%ある.
- 副腎皮質ホルモン剤が有効である例が多いが,再発をしやすく,長期療養が必要になる.
- 大量の蛋白尿によるショックをきたすことがあり,入院加療が必要である.
概念
①腎糸球体基底膜の蛋白透過性亢進による大量の蛋白尿を呈し,低蛋白血症,浮腫,高脂血症を特徴とする症候群である.
②原因疾患は原発性糸球体疾患に由来する一次性と全身疾患に由来する二次性に分けられ,前者には微小変化群,巣状糸球体硬化症,膜性腎症,膜性増殖性糸球体腎炎などがあり,後者はSLE,糖尿病,アレルギー性紫斑病,アミロイドーシスなどがある.小児では一次性が90%を占め,そのうち微小変化群が80~90%である.
③ステロイド感受性ネフローゼ症候群とはプレドニゾロン連日投与4 週以内に寛解に至るもの.再発は寛解後尿蛋白40 mg/時/m2以上または試験紙法で100mg/dL 以上を3 日間示すもの.
④病因および機序についてはいまだ明らかでない.
②原因疾患は原発性糸球体疾患に由来する一次性と全身疾患に由来する二次性に分けられ,前者には微小変化群,巣状糸球体硬化症,膜性腎症,膜性増殖性糸球体腎炎などがあり,後者はSLE,糖尿病,アレルギー性紫斑病,アミロイドーシスなどがある.小児では一次性が90%を占め,そのうち微小変化群が80~90%である.
③ステロイド感受性ネフローゼ症候群とはプレドニゾロン連日投与4 週以内に寛解に至るもの.再発は寛解後尿蛋白40 mg/時/m2以上または試験紙法で100mg/dL 以上を3 日間示すもの.
④病因および機序についてはいまだ明らかでない.