『弊社は検査機器・試薬メーカーでありまして、検査を受託することが出来ません。弊社プライマリケアサイトのスピード検索におきましては、
医歯薬出版株式会社からの許諾を受けて「臨床検査項目辞典」の情報を一部転載させていただいております。』
各検査項目がどのような目的で用いられているかを示します。
- 本検査は,アレルギーへのLTE4の関与が疑われるときに行われる.アレルゲンでの刺激前後での尿中含量の変化を測定すれば,より特異的となる.
- LTC4,LTD4,LTE4はSRS-A(slow reacting substance of anaphylaxis)とよばれたように,強い気管支の収縮作用を有する.また,気道粘液の分泌を促進し,線毛運動を抑制して,粘液のクリアランスを抑制する.LTの受容体には,CysLT1とCysLT2の2種類が存在することが明らかにされている.CysLT1拮抗薬が喘息の治療薬として臨床応用されている.
- LTE4は,通常,腎から尿中へ排泄されるが,一部胆汁へも排泄される.そのため,肝実質の減少するような肝硬変症や,胆汁の排泄が障害される胆汁うっ滞や閉塞性黄疸などでも増加する.
- なお,アルコールの大量摂取後には,LTE4の異化が抑制され高値になることに注意しておく必要がある.
基準値・異常値
不特定多数の正常と思われる個体から統計的に得られた平均値。 |
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高値 |
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低値 |
5-lipoxygenase阻害薬投与時、 glutathione synthetase欠損症、 β2-agonist投与時、 鎌状赤血球貧血、 魚油やビタミンEの過剰摂取時
glutathione synthetase欠損症,鎌状赤血球貧血(sickle cell disease),β2-agonist投与時,5-lipoxygenase阻害薬投与時,魚油やビタミンEの過剰摂取時 |
次に必要な検査 |
より特異的なアレルゲンの検索を進める.
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変動要因 |
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( 片山茂裕 )