急性腎炎症候群
acute nephritic syndrome
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「臨床医マニュアル 第5版」は、医歯薬出版株式会社から許諾を受けて、書籍版より一部(各疾患「Clinical Chart」および「臨床検査に関する1項目」)を抜粋のうえ当社が転載しているものです。転載情報の著作権は,他に出典の明示があるものを除き,医歯薬出版株式会社に帰属します。
「臨床医マニュアル 第5版」 編集:臨床医マニュアル編集委員会
Copyright:(c) Ishiyaku Publishers, Inc., 2016.
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Clinical Chart
- 浮腫,乏尿,高血圧,肉眼的血尿を認めるときには入院させ,厳重なベッド上安静が必要.
- 急性糸球体腎炎と慢性腎炎の急性増悪,膜性増殖性糸球体腎炎,ループス腎炎,IgA 腎症,紫斑病性腎炎との鑑別が重要(予後が異なる)で以下に鑑別のポイントを掲げる.
①慢性腎炎の急性増悪:過去の尿所見
②膜性増殖性糸球体腎炎:ASLO,ASK 正常,腎生検必要
③ループス腎炎:腎外症状
④IgA 腎症:先行感染から 2 日以内,IgA 値上昇
⑤紫斑病性腎炎:腎外症状(紫斑,腹痛,関節痛など)
⑥その他:鑑別困難
チェックリスト
①問診:先行感染の有無(特にA 群β溶連菌の感染),過去の尿異常,家族歴など.
②症状:浮腫・高血圧・血尿が3 主徴
①浮腫(60%):眼瞼・顔面に出現しやすい.
②高血圧(40~80%):収縮期圧が上昇
③循環器症状:頻脈など
④神経症状:意識障害,
痙攣,
頭痛など
③尿所見
①乏尿(約5%に無尿)
②血尿(50%に肉眼的血尿)
③蛋白尿
④顆粒円柱
④その他の所見.