メキシレチン
メキシレチン
別名 | 塩酸メキシレチン |
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臨床的意義
- メキシレチンは,心室性不整脈に対し有効性が高く,経口投与可能で,その効果はリドカインと同等もしくはそれ以上に優れた抗不整脈作用を有し,副作用も少ない.
- メキシレチンの血中濃度を測定し,その結果に基づき当該薬剤の投与量を精密に管理した場合に,特定薬剤治療管理料を月1回に限り算定できる.
- 一般的な血中薬物濃度測定の目的と意義は【→】「ジギトキシン」.
- 2.0μg/ml以上で中毒症状の発現が増加する.重大なものとして中毒性表皮壊死症(Lyell症候群),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),紅皮症,幻覚などがある.
- 循環器系:まれに心室頻拍,徐脈,起立時めまい,QRS延長,血圧上昇,動悸.
- 消化器系:ときに悪心,嘔吐,食欲不振,胸やけ,胃・腹部不快感など.
- 精神神経系:ときに振戦,めまい,しびれ感,眠気,頭痛,味覚異常など.
- 泌尿器系:まれに排尿困難・尿閉.
- その他:黄疸,AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTの上昇,まれに白血球減少,血小板減少,ときに脱力感など.
頻脈不整脈(心室性),糖尿病神経障害に伴う自覚症状(自発痛,しびれ感)の改善
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基準値・異常値
- 基準範囲
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有効治療濃度 0.5~2.0μg/ml
- 適応症
- 次に必要な検査
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今後の検査の進め方
- 肝機能障害の有無とその程度.定期的な心電図検査.服薬状況の確認.
( 北村正樹,横田邦信,景山 茂 )
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