コハク酸シベンゾリン
コハク酸シベンゾリン
| 別名 | シベンゾリン |
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臨床的意義
- シベンゾリンは，ジソピラミドと同等ないしやや強い抗不整脈作用を示すが，心抑制作用はジソピラミドよりも弱い．
- 臨床的には心室性および上室性の頻脈性不整脈に安定した効果を示す．特に，心室性期外収縮の出現様式が連発やR on Tである場合でも改善効果を発揮する．
- 外国において催不整脈作用による死亡率が高いとの報告がある．他の不整脈薬との併用については有効性・安全性ともに確立していない．
- シベンゾリンの血中濃度を測定し，その結果に基づき当該薬剤の投与量を精密に管理した場合に，特定薬剤治療管理料を月1回に限り算定できる．
- 一般的な血中薬物濃度測定の目的と意義は【→】「ジギトキシン」．
- 高齢者では副作用が出現しやすい．また透析ではほとんど除去されないため，透析患者には使用できない．
- 催不整脈作用：まれに心室頻拍（torsades de pointesを含む），心室細動，上室性不整脈．
- 循環器系：ときにPQ・QRS・QT延長，房室ブロック，脚ブロック，徐脈，血圧低下，洞結節機能低下，動悸，まれに心不全など．
- 泌尿器系：ときに尿閉，排尿困難．
- 視覚器：霧視，光視症など．
- 精神神経系：ときに頭痛・頭重，めまい・ふらつき，立ちくらみ，眠気，振戦，幻覚など．
- 消化器系：ときに口渇，食欲不振，便秘，悪心，嘔吐，腹痛・腹部不快感，口内炎など．
- その他：AST（GOT），ALT（GPT），ALPなどの上昇．紅斑，発疹，そう痒感，白血球減少，ときに低血糖など．
頻脈性不整脈（他の抗不整脈薬が使用できないか，または無効の場合）
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基準値・異常値
- 基準範囲
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有効治療濃度 70～250ng/ml
- 適応症
- 次に必要な検査
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今後の検査の進め方
- 腎機能障害の有無とその程度．頻回の心電図検査．服薬状況の確認．
（ 北村正樹，横田邦信，景山 茂 ）
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